何年もバイクに乗っていると、ふと思う。「自分、今まで一体どのルートを走ったんだろう?」
峠の名前は覚えていても、いつ走ったかは怪しい。あの海沿いの道、まだ走っていないのか、それとも前に通過したっけ?そういう曖昧な記憶の積み重ねが、次のツーリングを計画するときに意外と足かせになる。
MotoLensはダッシュカムアプリだが、同時に走行GPSログのアーカイブとして機能する。ちゃんと使えば「自分だけの走行記録」になる。
GPSログはどこに残るのか
MotoLensのクリップライブラリに保存された動画クリップには、それぞれGPSデータが紐付いている。録画したルートを地図上で確認できるので、どの道をいつ走ったか、後から遡ることができる。
ポイントはクリップと一体で記録されること。別途GPSロガーを用意する必要はない。iPhoneをバイクに乗せて、いつも通り録画するだけで、走行記録は自動的に積み上がっていく。
録画の流れはシンプルだ。MotoLensをバックグラウンドで起動したまま走り始めると、行程検知が動き出し、走行を感知すると通知が届く。その通知をタップするか、「ねえSiri、MotoLensで録画を開始して」とハンズフリーで始められる。ハンドルを握ったまま操作できるのが実用的なポイント。
クリップライブラリをルート台帳として使う
ツーリングから帰ったら、クリップライブラリを一度開いてほしい。
走ったルートの動画が残っているはず。そのクリップのGPSマップを確認すると、今日走った道が地図上にトレースされている。これが自分の走行ログだ。
地道にやっておくと便利なのが、クリップに走ったルートのメモを残しておくこと。「奥多摩周遊道路、快晴、路面良好」くらいで十分。日付はアプリが記録してくれるので、走行条件や感想を書き足すだけで意外と役立つ記録になる。
積み重ねると、「伊豆スカイラインは今年3回走っているな」「奈良方面はまだ行っていないな」というパターンが見えてくる。
「まだ走っていない道」を可視化する
走行記録が溜まってきたら、それを使って次のツーリングを計画できる。
GPSアーカイブを眺めながら、まだ走っていない国道や県道、峠を特定していく。地図アプリと組み合わせれば、「このエリア、西側だけ何度も走っているけど東側は一度も通っていない」ということが分かる。専用のGPSロガーなしに、これがiPhone一台で実現できる。
ちなみに、クリップをこまめに見直す習慣をつけると、ツーリング先の道路状況の変化にも気づきやすい。同じルートを一年後に走ったとき、以前のログと比べてみると発見がある。
長距離ツーリングで特に効果が出る
北海道や四国、九州など複数日にわたる遠征では、日ごとにクリップが積み上がっていく。それが全部GPSログとして残るので、旅が終わったあと「自分は何kmを何日で走ったか」を振り返ることができる。
ルート計画の参考として過去のGPSデータを使う方法については、長距離ツーリングでのMotoLens活用も合わせて参考にしてほしい。
それだけじゃない、地味な使い道
走行記録は自分一人のためだけでなく、仲間とのルート共有にも使える。クリップをそのまま送れば、GPSデータごと渡せるので、相手もそのルートをトレースしやすい。「あの道、どこから入ったっけ?」という会話が一発で解決する。
iPhoneだけで成立する記録システム
専用ドライブレコーダーとGPSロガーを別々に用意すると、それなりのコストと手間がかかる。MotoLens – Motorcycle Dash Cam はその両方を一台のiPhoneで賄える。App Storeから無料でダウンロードでき、現在はiPhone専用(Android版は開発中)。
走ったルートを記録し続けることで、何年か後には「自分はこれだけの道を走ったんだ」という、かなり分厚い走行歴が手元に残る。GPSデータは単なるログではなく、積み重ねた走行経験の可視化だと思う。